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コインパーキング経営 運営編

フラップレス・コインパーキングは主流になるか?

更新日:

2019年5月24日

1.フラップレス・コインパーキングって何?

フラップレス・コインパーキングをご存じでしょうか?ここ数年、少しずつ増えているようですが、まだ利用者に広く認知されているレベルには至っていないようです。「フラップレス」とは文字通り「フラップがない」駐車場機器システムのことです。経営者にとっては、車室にフラップ板がないから「お金を払わないで逃げられることはないの?」という心配がある反面、「フラップが要らないから設備費用が抑えられそう。」といった利点も浮かぶと思います。今回はフラップレス・コインパーキングの長所・短所について、データを交えながらご説明します。

フラップレス・コインパーキング

フラップレス・コインパーキング

 

2.フラップレスの仕組み

まず始めに、最もポピュラーな「フラップレス」の仕組みについてご紹介します。入庫車両を検知して駐車時間に応じて課金すること、出庫時に精算して出庫するという一連の流れは、フラップ式コインパーキングと同じです。「フラップ式」の場合、フラップが上下することで機械が車両検知していることが分かりますが、フラップレスでは車両後方にセンサーポールを立てて「課金中」と表示することで、利用者に駐車中であることを示します。精算が終わったのに「課金中」となっている場合は、機械の故障か、間違って他車の代金を支払った可能性があります。このまま出庫してしまうと不払い扱いになってしまいますので、管理会社にご連絡ください。

フラップレス・コインパーキング(センサーポール1)

フラップレス・コインパーキング(センサーポール1)

フラップレス・コインパーキング(センサーポール2)

フラップレス・コインパーキング(センサーポール2)

 

3.フラップレスは不正出庫を抑える

「フラップ式」ではフラップ板で不正出庫を抑えますが、フラップを無理やり乗り越えて不正出庫するケースの他に、はじめからフラップ板をよけて駐車して逃走するケース、車高の高い車にセンサーが反応せずにフラップが上がらないケースなどによる不正利用が発生しています。

一方、「フラップレス」では車室一台ずつにカメラが設置し、常に車両を撮影しています。地面に埋設したセンサーや超音波センサーなどが車両の入庫をリアルタイムに把握しており、未精算で出庫した場合は出庫前後の映像が記録されます。その後の処理、対応は会社によってさまざまです。(カメラで管理していないパーキングもあります)

 

不正出庫処理(一般的な対応)

  1. 管理会社では記録画像をデジタル処理して、ナンバープレートをデータベースに登録する。
  2. その後、同ナンバーの車両が駐車した場合には、駐車時点で警備会社が現場に急行し、この車両に前回の不正利用に対する支払督促の張り紙をする。
  3. グループ全ての駐車場で連携していますので、Xコインパーキングで不正をした場合は、同グループのYコインパーキングでも捕捉される。

「フラップ式」では、ナンバープレートから所有者の割り出すまで若干手間がかかりますが、「フラップレス」の場合は、カメラと画像処理システムにより車両のナンバープレートを自動的に把握できるため、迅速に所有者を割り出します。このようなシステムであることから、利用者にとって「フラップレス」は心理的抑制効果があるようです。当社管理の駐車場で不正出庫割合を見ると「フラップ式」1.6%に対して「フラップレス」0.78%となりました。(立地により異なる)

フラップレス・コインパーキング(P看板)

フラップレス・コインパーキング(P看板)

 

4.フラップレスシステム導入の費用

「フラップレス」も「フラップ式」もシステムのイニシャルコストには大きな差はありません。フラップの価格とフラップレスに必要なカメラやセンサーポールの費用はほぼ同じです。ただし、フラップレスシステムは常時、車両を監視する必要がありますので、ランニングコストは「フラップ式」よりもかかります。トータルで見ると、「フラップレス」は「フラップ式」よりも若干費用がかかる傾向にあります。

しかし、経営側にとっては「フラップ式」で発生するさまざまなトラブルがなくなるというメリットがありますので、多少費用が高くとも「フラップレス」は運営しやすいといえます。フラップは年々改良されてはいますが、「フラップと車両の衝突事故」による車の損傷で利用者から訴えられることもあり、逆に車体によってフラップ板が傷つけられて修理費がかかってしまうケースも少なくないからです。

 

5.フラップレス導入のメリット・デメリット

その他にも「フラップレス」にはいろいろなメリットがあります。

①利用者が入車・出車しやすい

運転技術が未熟な場合や「フラップ式」に不慣れな利用者は、車室の出入りに不安を感じます。一方、フラップなしであれば、自宅の駐車スペースや月極駐車場と同じですので安心して駐車できます。このことから「フラップ式」よりも利用者が増える可能性があります。

②フラップのメンテナンスが不要

コインパーキング機器の中でもフラップ部分はかなり過酷な使用環境にあります。治安の悪い地区では、不正駐車によるフラップ乗り越えが多発し故障することもあります。最悪フラップ交換になれば、かなりの出費になるとともに、使用不可の期間があれば売上にも影響します。また、知らずに入ってきたお客様にご迷惑をかけるかもしれません。一方、「フラップレス」ではこのような心配はありません。

➂掃除がしやすい。

「フラップ式」は未駐車時には板が下がっていますので、この部分にたまった枯葉などを掃除するのがとても大変です。ゴミが機器に入り込んで故障の原因にもなりかねます。また雪国では駐車時に積雪があった場合、車室部分の雪かきが困難になることから、雪国では「フラップレス」の導入が進んでいるようです。

 

一方、デメリットは、先に述べましたように、映像監視などの管理委託料がかかることくらいです。このようにさまざまなメリットがある「フラップレス」、爆発的に導入が進んでいるかと思いきや、実は弊社ではフラップレスのコインパーキングはほとんどありません。不思議に思うかもしれませんが、これは、弊社の本社がある神奈川県ではまだまだフラップレスの認知度が低く、場所によっては利用なさるお客様が、「ここは、コインパーキングなの?」と敬遠されてしまうケースもあるのでは? と言う単純な理由です。よって、弊社でフラップレス・コインパーキングを作る場合には、十分に認知度がある地域だけにとどめています。また、フラップ板に予算をかけたくない地域では、チケット式という前払い方式で運営しています。

チケット式コインパーキングについてはコチラ↓


コインパーキングはチケット式(前払い式)が増えている!

チケット式とは、入庫時500円などでチケットを購入し、フロントガラスに張り付けておく「前払い式」のコインパーキングのことで、地方の駅前などでよく見られます。

諸外国に比べ犯罪そのものが少ない日本では、メリットが大きいとしてもフラップレス・コインパーキングが普及するまでにはもう少し時間がかかるのではないでしょうか。

 

成功ポイント

・「フラップレス」とはフラップ板がないコインパーキングシステムのことです。

・「フラップ式」に比べて多数のメリットがありますが、「フラップレス」を導入する駐車場はまだ少ないです。

・「フラップレス」には、「カメラ監視システム」のほかに、「チケット式」という前払い方式もあります。

・弊社で「フラップレス」を採用する場合は、十分に認知度がある地域だけにとどめています。

 

 

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