知識ゼロからのコインパーキング経営  ~プロが教える成功ポイント~

コインパーキングの土地の選定からオープン後の運営までを現役のコインパーキング運営会社社員が書き綴るブログです。

コインパーキング経営 運営編

コインパーキングの保険について

更新日:

2019年2月6日

 

コインパーキング経営はコストパフォーマンスが良い一方で、機械管理の無人施設であるがゆえのさまざまなリスクが生じます。よって、堅実的なコインパーキング経営を行うためには、想定できるリスクへの備えをしっかりしておくことが大切です。

今回はコインパーキング経営のために然るべき保険について、実例を交えながらご紹介します。なお、入るべき保険内容はコインパーキングによって異なりますので、事故の実例などに基づき、具体的な保険適用場面を描きながら、設計準備をしていくことをお勧めします。


 

1.企業総合賠償責任保険

「企業総合賠償責任保険」とは、企業が抱えるリスクを総合的にカバーし、事業形態に応じて、施設所有管理者賠償責任保険・昇降機賠償責任保険・請負業者賠償責任保険・生産物賠償責任保険などの各保険の補償範囲をカバーし、また個別のニーズに対応したオプションを付帯可能としたオーダーメイドの賠償責任保険のことです。

コインパーキング経営で言えば、運営に伴い発生する『法律上の賠償責任』の補償をカバーする保険と言え、運営規模や運営方法により想定されるリスクに対して、カバーしたい範囲などを保険会社と打合せしてから保険内容を個別設計することになります。なお、保険会社により商品名が異なる場合があります。

 

参考になりそうな実例を以下に示します。

【実例①】

利用者がゲート型コインパーキングに入庫する際に、上昇途中のバーが折れて車上に落下した。これによりフロントバンパー数カ所にヘコミと塗装はがれが生じ、ヘッドライトに擦り傷がついた。フロントバンパーの傷は補修し、ガラス製のヘッドライトは交換対応し、かかった費用は保険にてまかなった。

 

 

2.財産保険

財産保険は火災保険の区分で販売されており、火災保険に特約をつけて同じ保証が得られる商品もあります。予期せぬ災害や加害者不明の当て逃げなどの発生により、コインパーキング内の場内設備が破損または滅失した場合に、その修繕・入替えに係る費用をカバーするためのものです。

なお、駐車場内の設備は精算機を含め高価なものが多いため、支払う保険料が割高になります。よって、実際にどの程度のリスクがあるのかを十分に検討した上で、設備ごとに付保の可否を判断しましょう。以下に事故と復旧の実例を示します。

【実例②】

自社物件のコインパーキングの巡回中に、場内設置の独立看板(料金看板)に車両が接触した形跡があり、大きく傾いていたのを発見した。場内に防犯カメラがなかったため加害者は不明だが、前巡回日から1週間の間に発生した当て逃げによる被害であると考えられた。

看板のぐらつきが大きく、放置しておくと二次災害発生の可能性が高いため、早急に復旧工事を実施した。発見時の現場を撮影した上で、修理業者に委託し復旧工事を実施した。

【実例③】

各車室の後方に設置されているUバリカーが大きく傾いており、土台の部分から抜けてしまっていた。前巡回日から1週間の間に、利用者の車が車止めを乗り越えてUバリカーに接触し当て逃げしたものと推測された。Uバリカーだけでなく、車止めの固定ビスが根元のアンカーから抜け落ちていたため、復旧工事を行った。

※写真はすべてイメージです。

 

 

3.動産保険

キャッシュレスで決済可能なコインパーキングも増えてはいますが、まだまだ現金決済が主流です。動産保険はコインパーキングにおける売上金(現金)の盗難リスクに備える保険です。取り扱う現金の総金額やリスクをカバーする範囲によっては保険料が高額になるため、付保については慎重に検討しましょう。例えば、精算機内に保持している売上金(現金)~集金(回収)時~保管~金融機関への入金までの全フェーズのリスクをカバーするのか、このうちの一部の範囲のみに留めるのか、もしくは頻繁に集金(回収)することで保険対象の総額を低く抑える等について十分に検討した上で、保険の詳細内容を設定していきます。

 

 

4.保険の適用

コインパーキングで発生した事故は、基本的に事故を起こした当事者が弁償しますが、設備に瑕疵があった場合はパーキング事業者が弁償することになります。

例えば、過去に隣家のブロック塀に車が突っ込んでしまい、塀の8割が倒壊したという大事故がありました。このケースでは、事故を起こした当事者が加入していた車両保険で補償しました。

しかし、この事故の原因が設備の瑕疵にあると判断された場合は、パーキング事業者が補償することになります。瑕疵が無いように細心の注意を払って作ったとしても、予期せぬ事故が絶対発生しないとは言い切れませんので、法律に則った対処をすることになります。

また、バリカーへの接触などの軽微な事故では、加害者が逃げてしまうこともあります。この場合、警察に通報して加害者の発見に努めるとともに、運営に支障をきたさないようにパーキング事業者が早急に補修対応をします。この場合は塗装の塗り直しで済むケースが大半ですが、「アクセルとブレーキの踏み間違い」によりバリカーに激突したようなケースでは、バリカーが埋め込みの根元から折れるので交換対応が必要になります。なお、バリカーの場合は、他の設備や側溝などに損傷がなければ保険を使わないで工事を進めることが多いです。

 

 

5.保険の選び方

当社のようなコインパーキングの運営会社が、地主と賃貸借契約を交わしてコインパーキングを開設した場合に、必要となるのは企業総合賠償責任保険です。また、当社グループには、一括借り上げのコインパーキング運営を行う以外に、機器販売のみを扱っているショウワサービス株式会社があります。機器のみを購入してコインパーキングを運営する場合は、経営者は動産保険に入ることになります。このように、コインパーキングを運営委託する場合と、機器購入して開設する場合では、入るべき保険の種類や内容が異なります。

また、コインパーキングの全国的普及に伴い、さまざまな新型保険が販売されるようになってきています。現在、全国に数万ヶ所あるコインパーキングですが、十数年前にはコインパーキングに関わる保険はひとつもありませんでした。このように、小売業、製造業、サービス業など各業界の変化と発展によって、今後も新規事業が現れる一方、中には衰退していく業種もあると考えられ、保険業界も、各業界の進展を伺いながら多種多様な保険を考案し販売していくことでしょう。

 

弊社は、新規発売の保険商品にも目を配りながら、現在の運営方法に適しており、かつコインパーキング業界の変化にも対応できる保険やサービスの導入を進めていくことで、土地オーナー、利用者、運営会社も含めた三者がそれぞれWin-Win-Winとなる「三方良しのサービス」を提案できる会社でありたいと考えています。

 

コインパーキング保険加入の成功ポイント

・企業総合賠償責任保険、財産保険、動産保険から物件にあった保険加入をお勧めしますが、加入義務はありません。

・やみくもに付保すると支払い保険料が割高になります。補償対象や適用範囲を絞るなど、リスクと保険料を照合しながら保険の設計をしましょう。

・新しい保険商品をリサーチしておくことで、より良い保険が発売された折には乗り換えの検討もできます。

経営上の出費は極力抑えたいところですが、もしものことを考えますと、保険加入をしておいたほうが安心です。保険の加入で悩まれた時には、弊社ショウワ電技研にお気軽にご相談下さい。

 

 

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