知識ゼロからのコインパーキング経営  ~プロが教える成功ポイント~

コインパーキングの土地の選定からオープン後の運営までを現役のコインパーキング運営会社社員が書き綴るブログです。

コインパーキング経営 運営編

コインパーキングでの事故と対策

更新日:

2019年1月10日

 

日本におけるコインパーキング運営の管理機器はゲート式やフラップ板式が一般的でしたが、最近では前払いのチケット購入式やカメラによるナンバー認証など、いわゆるフラップレス式駐車場も増えてきています。また精算方法についても、電子マネーやICカードなどキャッシュレス化が進んでいます。このように管理機器や精算方法が選べるようになり、大変利便性が高くなってきましたが、これに伴い発生するトラブルも多岐にわたるようになりました。

 

どのような管理機器、管理方式であろうともトラブルをゼロにするのはなかなか難しいものですが、管理をしっかりすることでトラブルを減らすことはできます。今回は、機器や設備のトラブルに起因する事故を含めて、駐車場で発生するさまざまな事故について考えてみたいと思います。


 

1.駐車場における事故の特徴

 

車両事故の約30%は駐車場内で発生しているという統計があります。場内の事故のうち、施設物との接触による事故が約30%、車同士の接触・衝突事故が約55%と両者で85%を占めています。また、駐車場内における施設物との接触事故率は公道に比べて約10%高いという特徴があります。

 

よってコインパーキングを作るにあたっては、場内のレイアウトをよく検討し、精算機・料金看板などの設置物を適切に配置するなど、利用者が使いやすく事故を起こしにくい駐車場を設計する必要があります。

 

2.コインパーキング内での事故いろいろ

 

その1

フラップ板式駐車場で多発する事故

現在、最も多いのがフラップ板式のコインパーキングです。車を停めると、フラップ板が上昇し出庫できないようにするタイプです。入口に大きな設備が必要なゲート式と違い、狭い土地でも駐車スペースを確保できればコインパーキングにできるため最近よく見られるようになりました。

このフラップ板式は、駐車料金を精算するとフラップ板が下降し出庫する事ができますが、機器のトラブル発生で、精算してもフラップ板が下降せず出庫できない状態になることがあります。これだけでは事故にはなりませんが、精算終了でフラップ板が下がったものと思い込んで車を発進しますと、車底とフラップ板が接触し、車体に傷がついたりバンパーが外れてしまうといった事故につながります。また、最近はスライドドアの車両が多く、フラップ板が上がったままでスライドドアを開閉すると、フラップ板とドアが接触する車種もありますので注意が必要です。

このようなフラップの動作不良を防ぐためには、定期的な機器メンテナンスがかかせません。利用者が困らないように、注意喚起やトラブル発生時の連絡先などを分かりやすく場内に掲示しておくことも大事です。

 

その2

ゲート式駐車場で多発する事故

出入口にゲートバーが設置されているゲート式駐車場では、入場又は退場中にゲートバーが折れて車両に当たってしまうという事故が発生します。ゲートバーは見た目で劣化が確認しにくいため、定期的な交換をおススメします。

また、ゲート式駐車場は場内が広いですので、フラップ板式駐車場に比べて車同士の接触事故も増えます。場内のレイアウトに応じて、十分な車路幅を取り、一方通行にする、速度制限を設けるなどの安全対策が必要です。

 

その3

後方壁面等への衝突事故

運転ミスなど利用者の過失により、壁面に衝突してしまうケースもありますが、車室枠内に正常に停めたにもかかわらず、後方の壁面等に衝突するような事があっては困ります。後方の壁面等に当たらないように車止めやバリカー(壁面手前)を設置します。しかし、狭いコインパーキングでは、車止めから壁面までの距離が極端に短いところも見受けられ、最近はいろいろなタイプの車両がありますので、これらを考慮して車止めの位置を決める必要があります。通常の車室サイズが確保できない場所は小型・軽自動車専用の車室として、利用者へ分かりやすく掲示しておきましょう。また、後方部に突起物や高さ制限があるような駐車場でも、「高さ〇〇mまでは入庫可」など表記しておく必要があります。

車止めなどの設置に不備があればタイヤを傷つけたり、車両が正規位置に停止せずに事故につながる可能性もありますので、これも定期的なチェックがかかせません。

 

その4

設置物の倒壊による事故

あってはならない事ですが、設置した精算機のテント、看板類が倒れると大事故につながります。設備は経年劣化もしますし、強い風雨、地震の揺れで外れたり落ちたりしないかどうかも含めて定期点検が必要です。

 

 

3.定期的なメンテナンスと安全対策が大切

 

最初にも書きましたが、どれだけ気を付けていても予期せぬ事故が発生することがあります。それらの事故を少しでも減らすためには、こまめな機器のメンテナンスや設備の点検が重要です。

 

弊社のグループ内には工事・メンテナンス専門会社であるショウワサービスがあり、駐車場情報を共有し迅速に対応できる体制を構築しています。また、トラブル・事故専門に対処する管理部を設けており、長年のコインパーキング運営のノウハウを活かして、「より安全、さらに安心な駐車場づくり」に向けて日々業務に邁進しております。

 

その1

利用者への注意喚起を強化

小さな文字の約款が1枚だけ掲示してあるコインパーキングも見受けられますが、弊社は駐車場の規模・形状にあった注意掲示看板を設置するように努めています。これは少しでも事故を減らすための工夫です。

また全社管理部は、定期的にトラブルや事故の内容をまとめて共有し、注意喚起の内容や文言を改定するべきかを検討し、掲示内容を見直したり、各現場へ注意事項を伝えております。

また、左右の見通しがよくない出入口の駐車場にはミラーや出庫灯、注意看板などを設置し、前面が通学路の場合はこれを伝える特別な看板を設置するなど、駐車場内のみならず周辺道路の交通安全にも配慮をするように心がけています。

 

その2

防犯カメラの活用

設備トラブルに起因する事故の他に、利用者の過失による事故、時には「当て逃げ事故」も発生します。このようなケースで役立つのが防犯カメラです。安価なカメラもありますが、大事な時に撮れていなかった、再生してもよく見えなかったでは意味がありませんので、弊社では場所に応じた防犯カメラを設置するようにしています。

なお、全利用者に防犯カメラによる撮影の事前許可を得ることは困難ですので、「カメラ作動中」や「カメラ録画中」と掲示するようにしています。録画映像については利用者を含め個人への提供は一切しておりませんが、事故や事件が発生し、警察、弁護士等からの請求があった時のみ開示することになっております。

 

4.事故が発生してしまったら?

 

駐車場は私有地ですが、不特定多数の人や車が自由に出入りする場所であるため、道路交通法の適用を受けるケースがあります。

駐車場は所有者・使用者が運営・管理を適切に行う責任があり、設置物等に瑕疵がある場合は責任を問われることもあります。また事故を未然に防ぐための再発防止策を講じなければなりません。駐車場側に瑕疵があった場合は被害者に対して損害賠償することになり、利用者等が加害者である場合は、その損害を加害者に請求することになります。

弊社は、駐車設備関係で発生した事故全般に対して相手との交渉から原状回復まで全て対処しますので、コインパーキングのオーナー様が対応することは基本的にありません。しかし、トラブル・事故といっても様々なケースがありますので、不明点等がございましたら、お気軽にお問合せいただければ幸いです。

 

成功ポイント

・コインパーキングを作る前に、場内レイアウトを充分検討し、事故が起きにくいコインパーキングにする。
・フラップ式コインパーキングでは定期的なメンテナンスを欠かさないようにする。
・ゲート式コインパーキングでは十分な車路幅をとり、一方通行にする・速度制限を設けるなどの安全対策を行う。
・車止め、後ろの壁までの位置は大きい車に合わせる必要があるが、無理な場合は看板に注意書きが必要。
・駐⾞場は所有者・使⽤者が運営・管理を適切に⾏う責任があり、設置物等に瑕疵がある場合は責任を問われること
もあります。

 

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