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コインパーキング経営 施工編

コインパーキングを作る時の重要な工事について ~歩道の切り下げ・電源の確保・突き出し看板~

更新日:

2019年4月10日

1.コインパーキングの重要なインフラ設備

コインパーキングを作る時、最初に確認しておきたい重要事項として「歩道の切り下げ」と「電源の確保」があります。これらはコインパーキングのインフラとも言える重要事項で、それぞれ施工するために自治体や電力会社等に申請が必要となります。今回はこの2つの申請・施工について説明するとともに、同様に自治体申請が必要な突出看板の占有についてもお話します。

 

2.歩道の切り下げ

自動車をコインパーキング内にスムーズに乗り入るためには、場内と道路の間にある歩道段差を小さくし、自動車の重量に耐えられる舗装に改修しなければなりません。このように自動車を乗り入れするための歩道工事を「切下げ」工事といい、新規にコインパーキングを設営する場合の他、リニューアル工事の際に「出入口の位置を変えたい」「追加したい」場合にも必要になることがあります。この場合、道路管理者に申請して許可を得てから、自費で歩道の「切下げ」工事を行います。

 

通称「自費工事」

・道路管理者以外の者が道路に関する工事又は維持を行う場合は、道路管理者の承認を受けなければなりません(道路法24条)。

・この工事等に要する費用は承認を受けた者が負担することとされているため(道路法57条)自費工事と呼ばれています。

なお申請できる工事は自治体ごとに制限があります。

 

横浜市の事例

◆原則としてできない切り下げ。

(ア)交差点及び交差点の側端から5m以内
(イ)横断歩道及びその5m以内
(ウ)バス停留所帯(標柱又は表示板のみの場合は、その位置から5m以内)
(エ)踏切、地下道及び地下鉄の出入口並びに横断歩道橋の昇降口から5m以内
(オ)道路の曲がり角から5m以内
(カ)道路照明灯、消火栓、防護柵及び車止め等
(キ)橋の部分

 

 

よって、上記に該当するような土地についてコインパーキング設営を検討している場合は、設営の可否含めて慎重に検討しましょう。

また、歩道切り下げ工事の他に、街路樹や植栽の移設や撤去が可能な場合もあります。

 

横浜市の事例

◆切り下げの他にできること(あくまで原則)。

  • 街路樹、植樹桝の移設又は撤去
  • 防護柵等の移設又は撤去
  • カーブミラー、照明灯の移設等 ・標識の移設等(道路管理者が管理しているもの)
  • 側溝の新設、改良
  • その他道路に関する工事

 

これらについても横浜市各区の土木事務所で申請ができますが、国道、県道、市道などにより管理管轄が異なります。各土木事務所の管轄区域内にある道路でも、市道以外の国道や県道は管轄外の場合がありますので、まずは区域の土木事務所に相談してみましょう。該当道路が管轄外の場合は、改めて国土交通省国道事務所や神奈川県土木事務所に申請することになります。

 

3.電源の確保

電源もコインパーキングに重要な設備です。夜間照明、満空表示の看板、料金看板などの照明関係や、入退場用の発券機、ゲート、フラップ装置等の動力関係、精算機にも電力が必要になります。この他に、防犯カメラやリモート運用のためのインターネット環境、自動販売機、電気自動車用充電ステーションといった設備があるパーキングもあります。

 

まず電柱、地中どちらから電気を引き込むのか環境を調べます。新規開発街区や再開発地域には電柱がなく、地中から引き込むケースが多いです。電源引き込みの具体的な流れですが、まず外部から電源を引き込む駐車場内の位置に「引き込み柱」という柱を建てます。その後、電力会社に申請すると、後日電力会社がその柱に電線を引き、電力メーターを取り付ける引き込み工事をしてくれます。これで電源確保は完了となります。ちなみに、地中から引き込むケースの方が申請から工事までの日にちがかかります。

 

なお、電気は30アンペア契約の駐車場が多いです。ただし、電気自動車の充電設備を設置予定の場合は30アンペアでは心もとないです。自動販売機など付随設備の種類や数も考慮しながら40~50アンペアにするなど、余裕を持って契約電力を検討しましょう。最悪の場合、電力不足でブレーカーがあがり、コインパーキングの全電源が落ちてしまいますと、営業に支障をきたし、利用者にも多大な迷惑をかけることになりまのでご注意下さい。

 

また、最近は電力自由化によっていろいろな電力会社を選べるようになりました。電力会社によって細かい料金設定やポイント連携、各種特典があるようですので、比較して契約会社を選ぶとよいでしょう。もちろん途中で他の電力会社への乗り換えも可能です。

 

 

4.コインパーキングを目立たせたい!突出看板の道路占有

コインパーキングをアピールするためには看板はかかせませんが、前面道路に対して平行に看板を設置したのではドライバーの目に留まりにくくなります。そこで、道路の上空に看板を設置してパーキングをアピールするところが多いです。この場合、場内に看板の柱を立てても、看板が道路側にはみ出しますと道路占有とみなされますので許可を取る必要があります。一時的ではなく継続して道路占有する場合は、各自治体の土木事務所に申請しますが、「歩道の切り下げ」と同じようにいくつかの条件があります。

 

横浜市の事例

以下の条件を満たすことが必要です。

  • 路面から看板の下端が、歩道では2.5m以上、車道では4.5m以上。
  • 出幅は1.0m以下であること。
  • 信号機や道路標識と類似しないこと。

これらに適合する突出看板は申請すれば許可が下り、占有料を納付して看板を出すことができます。

 

※中小企業の方とは、中小企業基本法第2条に規定する中小企業者をいいます。

(「中小企業の定義について」)

 

計算例 占有面積(小数点以下は繰り上げ)

出幅×長さ×面数=専有面積

0.9m×0.9m×2=1.62㎡ → 2.0㎡

専有面積(年額)

3,000円×2.0㎡ = 6,000円

 

コインパーキングが看板のひしめく繁華街にある場合は、周りの看板に埋もれてしまわないように看板を目立たせたいです。また逆に、あまり目立たない立地のパーキングも看板を目立たせて、少しでもドライバーの視界に入れたいものです。このような場合、突出看板を申請し設置するのは営業上有効な方法と言えます。看板ひとつでクルマの入りが大きく変わり、売上UPに貢献することは良くありますので、コインパーキング開設時に検討を重ねておきましょう。

 

開設予定のパーキングにどのような切り下げ工事、看板設置が良いのか悩まれている方、申請手続きに慣れていない方などは、是非とも弊社にご相談ください。経験豊かなスタッフが時間をかけて丁寧に対応させていただきます。

 

成功ポイント

・コインパーキングを作る場合、早い段階で出入口の切り下げ工事が可能な土地であることを確認する。

・電源を引き込む位置、電力会社の選択、設備に応じたアンペア数を検討する。

・条件を満たせば、突出看板は占有料を納付して掲げることができる。場所によっては突出させてアピールする価値がある。

 

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