知識ゼロからのコインパーキング経営  ~プロが教える成功ポイント~

コインパーキングの土地の選定からオープン後の運営までを現役のコインパーキング運営会社社員が書き綴るブログです。

コインパーキング経営 準備編

土地活用なら注目の「コインパーキング」

更新日:

2019年6月7日

1.低金利時代の土地活用

「土地活用」とインターネットで検索すると5000万件以上がヒットするように、低金利時代の資産運用として土地の有効活用が注目を集めていることは確かです。そして、土地活用のひとつとしてコインパーキング運営を検討される方はとても多いです。今回は、個人所有の土地をコインパーキングに活用した場合の収入と経理についてお話したいと思います。

 

2.土地活用の方策と特徴

個人で土地を所有している場合、その土地に住宅を建てて居住するのが一般的です。しかし、複数の土地や通勤に不便な土地を所有している場合はこの限りではありません。土地を遊ばせているのももったいないので、不動産を活用して資産形成をしようと考える方も多いです。所有地に建物を建設して人に貸すことで賃料収入を得ることもできますし、キャピタルゲインとして利益を得ることも可能です。未使用の土地を所有していると、「土地を活用したほうがいいですよ。」と業者に勧められることも頻繁にあるのではないでしょうか?

 

不動産を活用して資産形成をする理由は、生活のために収入を得たいという他に、将来の相続対策のためでもあります。国税庁の統計によりますと、被相続者約120万人のうち4.2%、約5万人の資産に対して相続税が発生していますが、その課税資産の5割以上が不動産であることがわかっています。このように個人が不動産に偏った資産形成をしていますと、相続税を納める段階に「相続税=現金」を用意しておく必要があります。そのためには、土地の評価額が高い3大都市圏などでは、土地が相続税の対象になりやすいため、土地活用して資産形成しておく必要が出てきます。なお、いざという時は土地を売ればよいという考え方もありますが、土地価が安い時期に当たり、売り損になることもありますので要注意です。

 

土地活用の方策と特徴を見てみましょう。

①アパート・マンション

所有地にアパート・マンションなどを建て、テナントに賃貸することで収入を得る。交通の利便性がよく、住環境・間取り・日当たり、風通りなど生活条件が良い場所であれば、収入の安定が期待できるが投資金額が莫大になる傾向がある。

②1棟オフィスビル

所有地にオフィスビルを建て、土地建物をテナントに賃貸することで収入を得る。OA対応床や空調、交通の便、セキュリティー等が要求されるとともに、法人需要が主であることから景気に変動される特徴がある。

➂商業施設ビル

立地が良ければ大きな収益が見込まれる一方、投資額が莫大になり景気動向にも左右される。

④駐車場

コインパーキング、月極駐車場などがある。家屋を建てないことから、転用が比較的容易で、暫定的な活用方法としても有効である。立地がよければ高収入が見込める。

⑤その他

最近は、貸し倉庫(トランクルーム)や、太陽光発電の設備用土地などにも活用されている。

 

不動産を収益手段として考えた場合、「投資利回り」が重要になります。月極駐車場やコインパーキングは初期投資額がほとんどないため、一般的に利回り面で優位と考えられます。一方、安定経営できた場合は、アパート・マンションは駐車場よりも大きな収入が得られます。一長一短ではありますが、将来の相続対策や転用のしやすさを考えた場合は、駐車場としての活用に利があるといえます。

 

3.月極駐車場とコインパーキング、どちらがお勧め?

駐車場として土地活用していく場合について話を進めていきます。駐車場は設置形態から2つに分けられます。街でよく見かける青空駐車場と構造物を建設する立体駐車場です。いずれも、利用者には借地権や借家権が発生しないため法的なトラブルが発生しにくく、他用途への転用がしやすいのが利点です。

 

特に、青空駐車場は相続発生時の納税資産として利用できますし、本格的な有効活用するまでの暫定営業としても便利です。一方、立体駐車場にはタワー式やプレハブ2段式などがあり多量の車をプールすることができることから、需要が見込まれる立地であれば大きな収益が見込めますが、一時期のブームから供給過剰になった地域も多く、計画時には十分な市場調査が必要です。

 

青空駐車場は、営業形式から「月極」と「時間貸」(コインパーキング)に分けられます。「月極」では特定の人が契約区画を利用しますが、「時間貸」は不特定多数の人が時間単位で利用します。一般的に、「時間貸」は「月極」よりも収益性が高いですが、売上げは変動しやすいです。

 

さらに「時間貸」(コインパーキング)は個人運営する方法と運営会社に一括委託する方法(以下、運営委託方式と言う。)があります。最も大きな相違点は収入です。個人運営の場合は、季節や競合他社との関係で売上げが変動しやすく収入が不安定です。一方運営委託方式では、一定の賃料収入を確約してもらえますので、毎月一定の収入が見込めます。「コインパーキング」(運営委託方式)と「月極駐車場」の主な違いを以下にまとめました。

 

月極駐車場 時間貸駐車場(コインパーキング)

「運営委託方式」

収入 特定契約者からの月極駐車料。 運営会社から毎月一定の土地賃貸料。
清掃・メンテナンスなどの経費 所有者自身で行うため経費として計上できる。 運営会社が行うため賃料の中に含まれ、税務上の経費にはならない。

 

運営リスク 空車リスクがある。 土地の賃貸借契約なので収入は一定である。

 

 

4.コインパーキングの経理と税務

コインパーキング経営は高い収益性が見込めますが、収入が多くなれば当然納税額も高くなります。収入が多くなるのはうれしいですが、納税額はどのくらいになるのでしょうか?コインパーキング運営時の経理と税務について学んでおきましょう。

サラリーマンの場合は、給与所得にコインパーキングの賃料不動産所得が加わります。不動産所得が年間20万円以上になった場合は確定申告の必要があります。年間20万円は月1万6千円程度に当たりますので、コインパーキング経営者のほとんどが該当することとなり、毎年3月15日までに所轄の税務署に申告・納付する義務が課せられます。

 

所得税はその性質より「利子所得」「配当所得」「不動産所得」「事業所得」「給与所得」「退職所得」「山林所得」「譲渡所得」「一時所得」「雑所得」の10種類に分けられています。サラリーマンの場合は、会社が収入から所得税を控除した「給与所得」を金融機関に振り込んでもらいます。また、自営業者であれば事業所得を確定申告しているはずです。これに加えてコインパーキング経営をすると、給与・事業所得とは別の「不動産所得」が加わることから、「給与所得」「事業所得」「不動産所得」は合算して改めて所得税を計算することになります。自営業者の事業所得も同様に合算できますし、サラリーマン、事業所得、不動産所得の3つがある場合も合算して確定申告することになります。なお、運営委託方式では「経費」がほとんど発生しません。固定資産税と駐車場機器の減価償却費を経費算入する程度にとどまりますので、個人で駐車場経営する場合に比べると所得が大きくなり、すなわち納税金額が多くなります。

なお、不動産所得は青色申告が可能であり、定められた簿記や決算書類を提出することにより、10万円~65万円の青色申告控除を受けることができます。
青色申告の届け出は、青色申告を希望する年の3月15日まで(その年の1月16日以後、新たに事業を開始もしくは不動産の貸付けを始めた場合は事業開始等の日{非居住者の場合には事業を国内において開始した日}から2月以内。)に該当税務署に提出することになっています。税務署、税理士などに相談し、確定申告に備えておくとよいでしょう。

さて、所得が多くなることによるデメリットも知っておきましょう。たとえば、今まで自治体の各種助成・手当を受けていた場合、所得制限によって受けられなくなる場合があります。自治体によって内容に相違がありますが、代表的な所得制限付き助成・手当を以下に示します。

・公立高校の授業料無償化・特定不妊治療に係る医療費助成・児童手当

これらはある一定の所得(収入ではない)以上では受けられなくなります。また合計所得が1,000万円を超えると、所得税の配偶者控除が受けられなくなることも知っておきましょう。

 

以上、コインパーキング経営は収入をアップしながら遺産相続時の納税資金作りにもなる魅力的な活用方法であり、なかでも一定の収入(賃料)を得られ、メンテナンスも安心、確定申告も楽になる運営会社委託方法は、多くの皆様におススメできる駐車場経営方法です。

 

成功ポイント

・土地活用する場合、駐車場経営は一般的に利回りが優れている。

・運営会社一括委託の「時間貸」(コインパーキング)は、毎月一定の収入が見込める。

・運営委託方式の賃料は「不動産所得」となり、給与所得や事業所得と合算して確定申告することになる。

 

 

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